飛行機のトイレの構造 「汚水はどうやって処理しているの?」 - フライトシミュレーターと飛行機の雑学館 TAKE SKY

飛行機のトイレの構造  「汚水はどうやって処理しているの?」

航空関連解説

どうも、TAKE SKYのたけです。

今回は、「飛行機のトイレ」に関する話をしていこうと思います。

皆さんは、「飛行機のトイレ」の汚水はどこに行くのか

考えたことはないですか?

 

まさか垂れ流し・・・? 昔はそのような噂もありました***

(噂というか、実際にそのような飛行機もあった 1930年ごろ)

 

大丈夫です。 ちゃんとタンクがあります。

 

しかし、飛行機には大量の水を積みたくはないものです。

少しでも重量を軽くするように、必要最低限に抑えています。

 

トイレも同じように、最低限の水で洗浄できるように

工夫されています。

 

それでは、飛行機のトイレの構造を見てみましょう。

飛行機のトイレの構造

まず、分かりやすいように図を描いてみました。

飛行機の便器から伸びた配管は、タンクに繋がっています。

そのタンクからの配管は、さらに機外に繋がっています。

皆さんは、飛行機の扉が壊れて、

人や物が吸い出されたりする映画を見たことはないでしょうか?

実は、あれと同じようなことが「飛行機のトイレでも起きているんです。」

 

飛行機の中は、上空では気圧が低くなるので、常に与圧されています。

逆に飛行機の外は気圧が低くなっています。

この圧力の差をトイレの洗浄に利用しています。

 

飛行機のトイレを利用し洗浄する際、洗浄ボタンを押すと、

タンクに繋がる配管の弁が開き、

トイレの配管は機外に完全につながります。

そうすると、空気は気圧の低い方へ勢いよく流されていきます。

その為、洗浄を開始すると、「シュゴッ」と大きな音と共に

汚物も流れていきます。

その流れる速度は200Kmを超えると言われています。

 

しかし、ここで一つ疑問が出てきます。

「タンクの汚物も一緒に吸い出されるのでは?」と・・・

 

タンクからの機外へ繋がる配管のには、

フィルターが付いていて、

空気だけが機外へ出る仕組みになっています。

その逆に、機外からタンクへの空気の逆流を防ぐため、

逆流防止の弁も取り付けてあります。

それと、もう一つ疑問が残りますね・・・

飛行機のトイレは地上では使えないのか?

結論は大丈夫です。ちゃんと使用できます。

地上では気圧の差が殆ど無いので、

先ほど解説したシステムは使えません。

その為、地上では「バキュームジェネレーター」といって、

強制的に負圧を作り出すポンプが付いています。

 

一昔前の飛行機のトイレ

一昔前の1980年ごろの飛行機のトイレは、

「循環式」と言って、洗浄に利用した水をろ過して再利用していましたし、

消毒剤が入っているので、青い水が流れていました。

現在50歳以上の方は覚えておられる方も居ると思います。

古い電車の一部は現在でもこの方法が用いられています。

※ 2023年現在

 

いかがでしたか?

決して飛行機のトイレの汚水は「垂れ流し」ではありません・・・

どうぞ、これからも飛行機に乗る際は、

安心してトイレをご利用ください。

 

今回もTAKE SKYをご覧頂き、ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました