頻繁に欠航になったり、滅多にならない空港の違いとは? - フライトシミュレーターと飛行機の雑学館 TAKE SKY

頻繁に欠航になったり、滅多にならない空港の違いとは?

航空関連解説

どうも、TAKE SKYのたけです。

今回は、「空港に着陸できなくて引き返す事態」

「欠航」が頻繁に起こる空港と、

滅多なことでは「着陸できない事態」

「欠航」にならない空港の違いは何かに迫ってみます。

皆さんが飛行機で旅行や出張などで、

ある程度大きな空港に向かう場合は、

殆ど予期せぬ事態は起こらないけれども、

離島の空港や小さな空港に向かう便で、

「天候が悪く着陸ができない為、出発地に引き返します」

みたいな事になった方もいらっしゃると思います。

 

天候が悪いとか視界が悪いと言っても、

なぜ羽田や大阪では着陸できるのに、

小さな空港は着陸できない場合があるのか?

そんな疑問に解説していきます。

 

まず大雑把に説明すると、

計器着陸装置が設置されているか、いないかが理由!

例えば視界が悪い場合、この計器着陸装置が設置されていれば

パイロットは滑走路がある程度見えなくても、

計器のみで着陸できます。(条件はあります)

しかし、この装置が設置されていない空港では、

パイロットはある地点から滑走路が視認できなければ

着陸することができません。

これがほとんどの原因です。

ただ、計器着陸装置が付いているからと言っても、

100%着陸できるわけではありません。

その条件を解説します。

計器着陸装置による着陸の条件

計器着陸装置のカテゴリー(精度)の分類

※決心高 (着陸を判断する高度)

※滑走路視距離 (着陸を判断する場合の滑走路の視認距離)

カテゴリー 決心高 滑走路視距離
カテゴリーI (CAT I) 200ft以上 550m (1800ft) 以上または視程800m以上
カテゴリーII (CAT II) 100ft以上200ft未満 300m (1200ft) 以上
カテゴリーIIIA (CAT IIIA) 100ft未満または設定なし 175m (700ft) 以上
カテゴリーIIIB (CAT IIIB) 50ft未満または設定なし 50m (150ft) 以上、175m (700ft) 未満

※ ただし、航空機側もCATⅢに対応した装置が搭載されていなければなりません。

 

高カテゴリーが設置されている空港

カテゴリーⅢ (CAT Ⅲ) ILS設置航空

● 東京国際空港 (羽田空港) Rwy34R

● 成田国際空港 Rwy16R

● 中部国際空港 (セントレア) Rwy36

● 新千歳空港 Rwy19R

● 釧路空港 Rwy17

● 青森空港 Rwy24

● 広島空港 Rwy10

● 熊本空港 Rwy07

 

カテゴリーⅡ (CAT Ⅱ) ILS設置空港

● 東京国際空港 (羽田空港) Rwy34R

● 成田国際空港 Rwy16R

● 中部国際空港 (セントレア) Rwy18

● 新千歳空港 Rwy19R

● 関西国際空港 Rwy06L / R  Rwy24L / R

● 熊本空港 Rwy07

 

計器着陸装置(ILS)の詳しい解説はこちら

 

いかがでしょうか?

天候が悪い場合、

着陸できる空港とできない空港の違いは

理解していただけたでしょうか?

ただし、いくら計器着陸装置が設置してあっても、

風が規定値を超えている、

気流の問題などで着陸できない場合もあります。

それは大空港も同じです。

もし着陸不可能で折り返しになったり、

他の空港に変更になっても、

お客さんの安全を第一に考えての対策です。

もしも、この様な場合に遭遇したら、

焦りますが、この事を思い出して理解しましょう。

 

今回もTAKE SKYをご覧頂き、ありがとうございました。

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