飛行機のエンジンの掛け方 Boeing737-800編 - フライトシミュレーターと飛行機の雑学館 TAKE SKY

飛行機のエンジンの掛け方 Boeing737-800編

航空関連解説

どうも、TAKE SKYのたけです。

今回は「飛行機のエンジンの掛け方」と題して、

飛行機のエンジンを掛ける手順を紹介したいと思います。

 

旅客機みたいな大きな飛行機は、

自動車の様に「キーを回したり、ボタンを一つ押せばエンジンが掛かる」

という訳には行きません。

エンジンやシステムが複雑だからです。

 

そこで、一つ一つエンジンを掛けるまでの手順を

画像も踏まえて解説していきます。

 

まず、スイッチ類の大まかな配置から解説しますね。

 

下画像がコックピットの入り口から見た風景です。

オーバーヘッドパネルといって、飛行機の電気や燃料、

油圧関係、与圧やエアコン等を制御するスイッチが

配置されています。

 

エンジンの出力やフラップ、スポイラー、

燃料のカット等のレバー類が配置されています。

 

この2か所にあるスイッチを操作して、

エンジンを掛けていきます。

 

それでは始めましょう。

 

解説しながらですが、

手順だけ見たいという方は、

番号が付いた部分だけ見れば、

すぐに進めます。

 

先ず、大本のバッテリーの電源をONにします。

赤枠の部分を操作します。

1. バッテリースイッチON

ONにすると、電源が入ります。

2. スタンバイパワースイッチをAUTOにします。

3. 補助動力装置(APU)を始動させます。

この部分のスイッチです。

APUスイッチを上の回転計が動き出すまで、

スタートにします。

APUが始動し、電力が発生すると、

下の画像の様に「APU GEN OFF BUS」の

青いランプが点灯します。

4. APU GENスイッチをONにします。

青いランプの下、

「APU GEN」の2つのスイッチです。

スイッチを入れるとランプは消灯します。

これで、油圧、エアー、電力が

APUから供給されるようになりました。

 

次に与圧、エアコン関係のエアーを制御します。

 

この部分のスイッチです。

5. APUブリードエアースイッチをONにします。

※ 赤枠部分の3つのスイッチを全てON

6. 「L PACK」「R PACK」スイッチをAUTOにします。

7. 真ん中の「ISOLATION VALVE」スイッチをAUTOにします。

次に燃料のポンプスイッチを操作します。

この部分のスイッチです。

8. 4つのFUELポンプスイッチを全てONにします。

この様に上部のランプが消灯します。

次に油圧ポンプのスイッチを操作します。

この部分のスイッチです。

9. ELEC HYDポンプスイッチをONにします。

※ 4つのスイッチを全てON

この様に真ん中2つの表示灯が消灯します。

※ 両脇2つは、主エンジンが掛かってから供給されます。

ここまでで、パイロットが飛行機の設定をしたり、

乗客を迎えたりという事ができます。

 

乗客が搭乗し、出発準備が整ったら、

いよいよエンジンスタートです。

 

APUからの圧縮空気のほとんどを

エンジン始動に使用するため、

一旦エアコン・与圧エアーを切ります。

 

もう一度この部分のスイッチを操作します。

10. 「L PACK」「R PACK」スイッチをOFFにします。

次にエンジンスタートを行います。

この部分のスイッチを操作します。

今回はNo1エンジン  No2エンジンの順に始動させます。

11. イグニッションスイッチをLかRどちらかに入れます。

今回はRに入れました。

12. No1エンジンスタートスイッチを「GRD」に回します。

N2の数字が20に達するのを待ちます。

13. N2が20を超えたら燃料供給レバーを

CUTOFFからIDLEに上げます。

エンジンが掛かると、エンジンスタートスイッチは

自動的にOFFに戻ります。

同じようにNo2エンジンも始動させます。

14. エンジンスタートスイッチをGRDにします。

N2が20になるのを待つ

15. N2が20を超えたら、燃料供給レバーNo2を

CUTOFFからIDLEに上げる

16. 2つのエンジンが掛かったら、

エンジンスタートスイッチをCONTに合わせます。

これでエンジンが始動しましたので、

エアコン・与圧エアーを再び作動させ、

主エンジンからの電力・動力に切り替え

APUを停止させます。

 

この部分のスイッチです。

17. 「L PACK」「R PACK」スイッチをAUTOにします。

主エンジンからの電力・動力に切り替えます。

この部分のスイッチです。

ジェネレータースイッチをONにします。

18. 「GEN1」「GEN2」スイッチをONにします。

ONにすると上部の青の表示灯が消灯します。

APUブリードを切ります。

またこの部分のスイッチです。

19.  APU BLEEDスイッチをOFFにします。

最後にAPUを停止させます。

APUスタートスイッチをOFFにします。

以上でBoeing737-800型機のエンジンの掛け方について、

解説を終わります。

 

今回もTAKE SKYをご覧頂きありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました