どうも、TAKE SKYのたけです。
今回は、「航空管制のしくみと流れ」と題して解説したいと思います。
まず、航空管制には6つのカテゴリーに分かれて通信を行っています。
6つのカテゴリーとは
① デリバリー(管制承認)
② グランド管制
③ タワー管制
④ ディパーチャー管制
⑤ 航空路空通管制
⑥ アプローチ管制
の6つです。
それでは、大阪伊丹から東京羽田までの仮想飛行で
順番に解説していきます。
大阪伊丹空港のスポットに止まっている飛行機
全日空610便としましょう・・・
※通信では(All Nippon 610)です。
乗客の搭乗がひと段落し、CAさんが客室の点検を行っている頃、
パイロットは「大阪デリバリー」に管制承認も求めます。
デリバリー管制(管制認証)
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「こちら全日空610便 管制認証をお願いします」
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便 大阪デリバリーです どうぞ」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「スポット13番より東京羽田まで、高度27000ft 全日空610便」
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
maintain flight level 10000, expect flight level 270, squark 2352
「全日空610便、Asuka 2 ディパーチャー Shuttle経由でフライトプラン通りに、
東京羽田空港までの飛行を許可します。 離陸後、高度10000ftを維持してください。
予定巡航高度は27000ft、スコーク2352に合わせてください」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
maintain flight level 10000, expect flight level 270, squark 2352.
「復唱します、Asuka 2 ディパーチャー Shuttle経由でフライトプラン通りに、
東京羽田空港までの飛行。 離陸後、高度10000ftを維持、
予定巡航高度27000ft、スコーク2352」
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便、復唱は合っています。 大阪グランドへ周波数121.7で交信してください。」
ドアが閉まり、機内安全放送が流れ始めたころ、
「グランド管制」に引き継がれます。
グランド管制
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「大阪グランド、こちら全日空610便、プッシュバック許可をお願いします。」
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便、プッシュバックを許可します。滑走路は32Lです。」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「プッシュバック許可、滑走路は32L、全日空610便」
ここから飛行機はプッシュバック(トラクターでバックしてもらう)しながら、
エンジンの始動を行います。
プッシュバックが終わり、エンジンも始動したところで、
滑走路まで地上走行するための許可を貰います。
この地上走行のことを(タキシング)といいます。
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「大阪グランド、こちら全日空610便、タキシングの許可をお願いします。」
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便、滑走路32Lへタキシングしてください。」
※実際には、誘導路のコースも指示されますが、ここでは省略させてもらいます。
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「滑走路32Lまでタキシングします。」
滑走路32Lに近づく頃にグランド管制から
タワー管制にコンタクトするように指示があります。
タワー管制
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便、周波数118.1でタワーと交信してください。」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「こちら全日空610便、タワーと118.1で交信します。」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「大阪タワー、こちら全日空610便、そちらの周波数で交信しています。」
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便、風170度方向より3ノット、32Lより離陸を許可します。」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「滑走路32Lより離陸許可、全日空610便」
飛行機はランディングライトを点灯させ滑走を始めます。
離陸後、タワー管制から航空機の離陸から航空路までの、
ディパーチャー管制に引き継がれます。
ディパーチャー管制
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便、関西ディパーチャーに周波数119.5で通信してください。いってらっしゃい」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「こちら全日空610便、周波数119.5で関西ディパーチャーに通信します。行ってきます」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「こちら全日空610便、現在高度1300ftから10000ftに上昇中」
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便、こちら関西ディパーチャー、レーダーで捕らえました。
高度補正値29.82」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「高度補正値29.82、こちら全日空610便」
※航空路までは、この様に指示が出されます。
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便、090度の方向に旋回してください。」
やがて出発経路から航空路に乗るころ、ディパーチャー管制から、
航空路管制に引き継がれます。
航空交通管制部(航空路管制)
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便、東京コントロールと周波数123.7で交信してください。いってらっしゃい」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「周波数125.7で東京コントロールと交信します。 いってきます」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「東京コントロール、こちら全日空610便、現在高度10000ft」
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便、上昇して27000ftを維持してください」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「こちら全日空610便、27000ftに上昇し維持します。」
東京アプローチの管制圏内に近づくと、東京コントロールから
アプローチ管制に引き継がれます。
アプローチ管制
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便、周波数119.1で東京アプローチと交信してください。」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「こちら全日空610便、周波数119.1で東京アプローチと交信します。」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「東京アプローチ、こちら全日空610便、高度20000ftから15000ftに降下中、
空港情報 J を取得済み」
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便、機首を090度方向に旋回し、
ILS滑走路34Lの最終着陸コースへ向かってください。」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「こちら全日空610便、方位090に旋回、ILS滑走路34L最終アプローチコースへ向かいます。」
やがて空港に近づくとアプローチ管制からタワー管制につながれます。
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便、周波数118.1で東京タワー(管制塔)と交信してください。」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「こちら全日空610便、周波数118.1で東京タワーと交信します。」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「東京タワー、こちら全日空610便、AZUREへ接近中」
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便、滑走路34Lに着陸を許可します。風130方向から3ノット」
![パイロット](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/パイロット.png)
「こちら全日空610便、滑走路34Lに着陸許可」
航空機が着陸すると、タワー管制からグランド管制に引き継がれます。
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「全日空610便、誘導路A6へ右に曲がって東京グランドと周波数121.7で交信してください。」
![管制官](https://take06.com/wp-content/uploads/2022/11/管制官 女性.png)
「こちら全日空610便、誘導路A6に入り、東京グランドと121.7で交信します。」
以上、このようにして、管制業務は出発から到着まで引き継がれながら、
常に安全運航できるように守られているのですね。
今回は「航空管制のしくみと流れ」と題して解説しました。
今回もTAKE SKYをご覧頂きありがとうございます。
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